お金は大事だと理解している.でも,お金を稼いで増やすことは,明らかに,人生で最もやりたいことではない.生活の余裕が少し持てれば良いくらい,病気になったら入院できるくらい,その程度の貯えがあれば良いくらいのことで,お金をたくさん持ちたいと思わない.今,米国銘柄で持っている値下がり中のいずれ上がるだろう株式を売らずに塩漬けしているのは,今すぐ増やすことに興味がないからだ.
お金ってどのくらい持っていれば満足し安心するのだろう.1,000万円強だろうと私は思う.これくらいあれば人生の功績に思えるし,生活が変化しても盤石だと思える.かつて1年ほど前の私は1,000万円の資産を持っていた.株価の値下がりで今はその4分の1になった.当時は怖くて不幸な思いがした.36歳で1,000万円を持っていることが底抜けに怖かった.その理由は分析しきれていないが重要な経験だった.
たくさん持っていても,少ししか持っていなくても,不安になる.自分のちょうど良い額を定義する必要がありそうだ.私は今の資産額は少し少ないと思っているが別に困らないので充分でもあると感じる.お金とはそんなものだと思う.多く持ちたい人は多いようだ.でも,私はお金のために大事な何かを犠牲にするのは愚の骨頂と思う.お金は確かに何でも交換できるけど,交換したい物は本当に欲しい物なのか.
私は今の収入には余裕がある.生活費が少ないため,毎月10万円は余る.これを兀々貯めれば良いが,貯める目的もないので,毎月どうするべきか案じている.支出の半分は食費で,2割は水光熱通費だ.余った分は株式を安く買い足すくらいしか思いつかない.発想力の減退だろうか,私が何かつまらないことをして生きている感じもしてくる.もっと良いお金の使い方を案じるときが来ているのかもしれない.
