お金が出ていく.資産が減っていく.今年に入って作ってきた貯金が消えた.この2ヶ月も貯蓄はできないままの計算である.そんな年もあると思う.そして,そんな年は今年くらいな気がする.今年が買いたい物がある最後の年かも知れない.書斎に空間の余裕がないからだ.来月買う予定のYチェアが最後だ.せっかくなので,ある実験をしておきたい.それは,お金を使うと豊かな気持ちになるのは本当か,そしてなぜか,だ.
今,お金を月に30万円近く使う生活を2ヶ月してきて,気持ちはだいぶ豊かだ.余裕がある.充実感があると言っていい.そして,Yチェアという目標物がある以上には欲しい物がなく,それに向けて購入計画を立案し,計画的にお金を使っている現在は,計画が進んでいて前向きで積極的に生きられている.目標があることが,意欲が増すよう作用しているのかも知れない.とすれば,お金を使うことが気持ちの余裕の原因ではない.
お金を使うことで,貯まる分がないので,気持ちに安心は少ない.資産形成に興味を失っているので慌てたり焦ったりはしていない.有用な物を得られるのなら,お金が有効に使えるのだからむしろ満足感がある.お金を使うことで満足感がある.そうだ,満足を得られることは確かだ.お金を使うことが何かプラスの感覚をもたらすことはその通りであるようだ.その感覚の内容は,買った物と相乗効果で,増している.
お金はやはり豊かな気持ちになるために必要な物ではある.でもそれは安易な物である.困っている誰かの代わりに支払ったり,お世話になっている人のために差し上げたり,税金を納めたりするのは,豊かな気持ちになる使い方である.お金を使うと豊かになれる.しかし,物が増えるなら,無駄な物ではなく,気に入った有用な物であるべきである.願わくば,物が増えないお金の使い方のほうを重視したい.無駄は無駄だ.
