ウェブエンジニアとして働き始め,数年が経つ.HTMLを初めて書いたのが高校1年のときだから,もう15年はウェブ制作歴がある.大学で7年間学問をしたので,ウェブ開発の空白を経たが,またウェブに戻ってきた.HTMLとCSSでウェブを組んでいると,つくづく自分の陣地であると実感する.働いてから,以前買った書籍,特にオライリー本がみるみる染み込むように読めるようになっていて,オライリー本を買って置いておけば,知識の習得で困ることがなくなるだろうと思い,思わず書斎を想像した.
自分は文字が欲しいのか,文字を生産する機械が欲しいのか,はたまた文字を目で追っている時間が,文字を集めた本が欲しいのか,新しい文字のつながりを思いついている状態の持続を,本の内容の新しいつながりを見出す頻度の増加を,欲しいのか,そのあたりを旅をしているように思い巡って生活している.そして,つまりは本を並べた棚が並んだ書斎を欲している.
本は部屋中にあり,すぐさま手に取り,机上PC(OSはWindows10)に優雅な椅子(IKEAのポエング)に,開発に必要な静謐な時間に,独自ドメインのブログとGitHubアカウントと数学のためのメモ紙を手元に備えた,最高の環境である.そして,実はこれは実現できる.書斎にできる部屋はあるし,本棚もある.デスクトップPCもあるし,近所にIKEAもある.独自ドメインもGitHubアカウントもメモ紙もある.
実現するには多少のお金がかかる.時機は炬燵が片付く今年の春だろうか.IKEAで机とポエングと書棚を買うために5万円くらい拠出すれば,本をたくさん置ける.ウェブ関連の本を揃えたい.帰宅後書斎に籠り,PCの電源を入れ,ウェブ開発の勉強を進める.整った環境への夢想はいつだって実現する.しかし,肝心の読む時間を考慮に入れていないので,妻の許可は下りないに違いない.夢想は夢想のままにしておく.
