文字を食べることはできない.だが,文字を食べたいと思っている人は多いのではないだろうか.本の虫は活字を栄養にして生きているし,活字は中毒にもなる.実際読書から何かしら得ているから読書が成立するわけで,養分を吸収するからまた読みたくなるのである.
文字には新しさがない.新しい文字が存在するとすれば,知らなかった文字であるか,誰かが新規に造字した文字である.普及したものは押し並べてそうであるように,新しいものはほとんど見かけない.その代わり,文字は新しく組み合わせられ,新しい意匠が施され,新しい意味を持つ.文字だけで存在することは稀だが,文字だけは誰でも読んで書ける必要がある.ここから,文字は形のない,所有者もいないものだとわかる.
昨今の料理技術の進歩は著しく,妻が帰宅するまで料理の事典を少しずつ読み進めることが日頃の楽しみとなっている.毎日これ以上うまいものはないのではないかと思うので,スーパーに寄るのだが,さっきキャベツをゆでてポン酢をかけて食べたが,これほどうまい植物はあるか,あるのだろうスーパーに,と思うので明日もスーパーに寄るのだが.
今日JavaScriptの本を買い,今夜プログラムを作って基礎をマスターし,明日知人に教えに行く.プログラムは活字によって活字以外の出力を得るための活字だ.活字の役割は活字的活字の半分である.決まった文字を打って決まった文字列を書き並べるので,活字の活字性も半分だ.活字の意味を分かってくれるのはブラウザなので,活字の目的も半分.この活字に慣れない分,活字で腹が減るので,明日は教える場所をレストランにした.
