入力フォームをつくるとき,できるだけ入力者の負担を軽くしたいものである.Tabキーで移る要素を指定できる tabindex=”n”やマウスをあてるとそれだけでフォーカスがあたる onmouseover=”this.focus();” はだいたいの要素において使える.こうしたtabindexやonmouseoverのようなイベントは,ドキュメントオブジェクトモデル(DOM)によるものである.
ひとつのオブジェクトにはプロパティ,メソッド,イベント,コレクションが利用できるようになっている.たとえば button オブジェクトには type, value, name, id, status, addClass プロパティのほか,click, focus, blur メソッドや,onkeyup, onmouseover, onclick イベント,さらに all, children, filters コレクションも使えるというのだ.
ウェブページの標準は紙のメディアに似ている特徴から実装され,いまでは紙にできないことでも,ウェブページではできることがたくさんある.それはこれからも増えていく.たとえばディスプレイにできないことがあればディスプレイが進化するのでそれに随られてウェブページにできることも増えていく.
紙と画面.絵や写真とDOM.HTMLとブラウザ.ウェブページはこれからもますます面白くなる.HTML5の次世代の規格が出てくるころには,いったいどのような表現があらわれるか.芸術家の先端表現の道具として,技術屋の先端技術の結晶として,まだ多くのことが考えられ,発明され,開発される.ウェブページの未来について知りえたことや考えたことを長いあいだ記録する場にしたいと思う.
