春はあけぼののように,自分にとって価値がある物事をまとめたい.生活に必要な物事は必ず価値があるので,その他の世間で賛否のある物事に絞って書いておきたい.
1.知識 – 生産主義
知識に対する価値は有用であるほど高いというよりも,知識を生産できる知識ほど価値を高くおく.もちろん有用な知識を生産できることは重要だと思うが,すぐに有用にならなくても保存されておれば後代の研究者が参照して知識を生むかもしれない.発見した知識は新しい知識を生むほど研究の余地があり,価値が高い.
2.情報 – 検索主義
情報は短時間で検索できるほど価値が高い.普段から組織化してすぐに取り出せるようにしておく.これは情報に限らず,書棚や押入や靴箱の収納にもいえること.何がどこにあるか知っていることで,探す時間を短縮して応急対応をできるようにしておく.情報は早さが重要であり,記憶できないことは探すしかない.
3.教育 – 能動主義
子どもの前では言わないが,もし学校や受験を受動的に学ぶなら,どうでもよい.自ら学びたいことがあって初めて教育は受ける意味がある.そうでもない受動雷同の教育は無効だと思う.自分は,選んだ高校は1年で充分満足し転学,美術予備校も人生計画に大いに役立った.情報や理系の大学教育も満足だった.
4.趣味 – 職人主義
仕事と趣味の境界がなくなり,趣味が即職能の向上につながり,職人芸道一筋になってきた.この傾向をとても良いと受け留めたいと思う.ITやウェブの技術は人様の役に立てており,ボランティアや知人に無償で教える活動や,副業で受託も行う.専門を尖らせる時期に入り,能力を絞ることを選びつつある.
5.資産 – 未来主義
お金は自分のために使おうとするから使いきれない.もっと困っている人に使えばいい.お金で人の問題を解決できれば大概喜んでくれる.貯金もしない.未来に必須の産業や資金に困っている新興企業に投資している.儲けが出て返ってくるばかりではないだろうけど,それでも廻るべきところに廻らせたい.
6.信仰 – 自制主義
神さまにたくさん恵まれるよういつも祈っている.祈れば問題は解きほぐされる.使うはずだったお金や時間やエネルギーを省けるほか,自分の欲するところに必ずしも直結させない自制心を養える.神さまにとって正しく行えば,物事を自分で考えてもみなかった形で受け取れる.そういう経験を多くしたい.
7.言語 – 制作主義
言語の価値は甚大だ.操れるほど自由が増える.言語の学習は怠れない.プログラムをマシンが受け付ける形で書かねばならないストレスを,文法や語彙を自分で作って解消している.本を多く持ってしまい,そのくせ最近は読み出すと眠くなり,長く読めない.しかし,生涯にわたり言語を作り出したいのだ.
8.時間 – 閑古主義
無駄を出すなら時間である.悠長に過ごす時間が愛おしい.病気柄,ぼうっとする時を持つようにしている.生産性や創造性が向上するらしい.取り組む時間を確保する前提で.きりきりと分刻みで予定を立てず,疲れないよう前もって余裕をみて急がずに動いて休む.それで仕事は回るから,これでいいのだ.
今の暮らしはこれらで回っている.優先度をつけられる上に満足のいく暮らしなので,この暮らしを続けていければと思う.生涯働く目的がお金や地位などではなく,楽しさや喜びのような気持ちの部分に移ってきた.それだけ世の中に対峙し,世の中から一歩引いて暮らせる余裕ができたのだと思う.人に動かされる変化の機会も,しばらくは逃していていい気もする.
