自分は管理職にならず職人の道を選択する.このことはもう20年位前から心に誓っている.多い給与よりいいものを作れる腕がほしい.部下の品質でなく自分が全責任を負いたい.閑職にならず生涯生産性を自分に問いたい.その技術分野は「ウェブデザイン」と決めている.
自分の方向性が決まっているので,努力しやすかった.また,努力しないできたことも多い.今から始めてものになることもあるだろうが,一部犠牲にし,珍しい腕で食っていきたい思いがある.それができるうちは良い.けれども,30~40年後にこの仕事がどのような変化に遭遇するか考えることがある.
上司から教わった配管工の話しがある.エアコンの配管は,技術者が少ない分野で,若い人もあまり入ってこない.でも,エアコンは需要が減りにくい商材で,配管が必要な構造を未だに採っている.30年後も現在のエアコンを使い続ける建物は減らないだろう.だから配管工はニッチな職人として悠々と食いつなげる.
ウェブも同じことは言えそう.既存のサイトの改修や更新作業の委託,小規模修繕やバグつぶしは,インターネットがある限りあり続ける仕事だ,そう思う.ましてやモノがウェブにつながれたら,ウェブの仕事はなくなることを忘れるにちがいない.管理職になる場合ではない,一生をウェブに捧げてしまえるくらいの本気度である.
