仕事で制作するウェブサイト.一部を外注するために見積をとる段となり,プロに発注するのは初めてなので,メールを待つのが面白い.候補社に厳しい納期で断られても,仕様を軽くし粘る展開.契約は取る方も頂く方も難しい.万一に自分で作ることを想定し,きょうはモックアップを作った.
僕は今,研究センターのウェブを運用保守する仕事に就いている.傍から見れば責任が大きく映るだろう.内情は,毎月1,000アクセス程度のサイトを改善するのみ.アクセス数,ウェブデザイン,アクセシビリティ,ライティング.それでは軽く,イベント準備やスライド作成にも駆り出される.
小さな仕事だと思う.世界を代表するでもなく,国を変革するでもない.一研究所のウェブサイトを更新するのみ.やりがいは小さいが,ありふれた仕事ではない.ウェブを書ける人は若い世代に多くいるが,職場で見ると数名しかいない.ウェブが重要だと認知されれば,たやすく馘にはなるまい.
小さな仕事と認識した帰り道,ふと道を歩いている自分が意識に上った.そして,社会に生きる成人のひとりだと理解できた.今までふらふらとした人生を送ってきたような気がする.耽美的な時代も,創造に駆られた時期もあった.そうした時間を人より長く経て,身に付いた貴重な傾向は財産だ.仕事は小さくても,人生は広く,歩みは雄々しい.
