結局,最悪の事態であるどころか何も起こらなかった,先日の失敗.実際にアクセスの影響はほぼなく,小さなミスの一つとして処理されたに過ぎなかった.杞憂に終わったのだ.一事を万事と考える癖は,人間の認知の特徴だけども,この心配の膨縮を繰り返す人生は疲れる.針小棒大の捉え方を変えたいと思う.少しずつ,気を付けていれば,冷静に対応できるだろう.きょうも業績が赤字に転落した企業の株を成行で売ってしまったが,終値を見ると大して下げておらず,中々後悔させられた.
こうして洞察がすれ違うとき,物事を判断する教訓が思い浮かぶ.「心配することの9割9分は起こらない」,「株は買ったら売らないで持て」.本当にそうだと思う.自分には推測も付かないと思うと,謙虚になれると思った.本に頼りすぎるのも良くないんだろうが,本が教えることを軽んじて忘れておくと失敗と損ばかりする.疲れを取り除く方法やストレスから遠ざかる方法も,本がたくさん出ているし,ぱっと見た限りでは,とある古典文庫の一節を敷衍したものが多いことを,私は知っている.
この高度情報通信社会,情報は溢れるほど手に入るが,信頼する情報源を取捨選択するよりまず,常に参照する書物を決めてしまえば楽になる.格言集とか古典,願わくば,聖書だ.それら書物を繰り返し身に付けたら,情報の取捨選択は自然にできるし,発信も難なくなる.根本が間違っていたら生き方が揺々するだろうし,書物に無縁なら見る目が浅いままだろう.何かやってみて困るとき,書物に答えが書いてある.古くからの著者たちはそういった知恵を知識として残す仕事をしてきた.
実は,今回の仕事上の失敗の件で,教訓を得た.ウェブは自分で好きに作れるものではない,自分の判断ですべて決めて取りかかるものではない,と.ウェブだって多くのメンバーと相談し,情報や知見を共有し,確認しながら作るのだと.ひとりに負担がかかる編成ではどこかおかしくなる.幸い様々な背景を持つメンバーが集まっており,ウェブを異なる切り口で眺めて意見を提案してくださる.こうしたチームに加われていることは幸運だと思う.なるほど学ぶことはこれからも多くある.

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