関心が薄れることもあるんだなと.きょう東京株式市場は30年ぶりの高値を付け,値嵩銘柄が高く買われていた.私は長く保有していた銘柄を思わず売った.きょうの最高値で売れたからか,深くほっとしてしまい,同時にある感覚がわいてきた.「株取引,もうやめよう…」なんとなくいつも気にしてきた株である.5年間毎日1度は株価アプリを見てきた.投資成績は成功といえるもので,現在の評価損を含めても100万円は増やせた.でも,きょうで株式への関心が薄れてしまった.それも急速に.
成功すると関心が薄れる性質が私は顕著だ.漢字検定も1級を取ってしまったときから漢字への勉強熱は冷めた.高校も最難関を次席で合格してから試験がどうでもよくなってしまった.新卒で入った会社も総代入社した時から昇進に関心が消えた.私の人生はこうして何度も成功する機会があったことは間違いないが,関心も可能性も感じなくなる性質のおかげで,そのまま実現することはない.これは私のこれからの人生においてもそうであり続けるにちがいない.
しかし,関心を寄せる事柄に尽きることはない.今でも充分多くの趣味とともにあり幸福である.それらの趣味は試験や資格とは違い,上限がなく範囲が定まっておらず,どこまでも広がって行けることばかりである.つまり奥が深いということだ.達するに比べる者もなく,自分と自分との比較である.成長もするし深化もする.退化も忘却も,回復もある.そんな趣味が私の充実を支えてくれている.では株はどうか.毎日成績が表示されるようなもの.奥は深いのだろうけど,結果がすぐにわかるのもつまらない.
私は飽きっぽいのかもしれない.続くことは続くのだ.今回の株のように,突然興味を失う経験が,思い出せば何回もあり,しかしながらその経験のたびに周辺関心が広がった.つまり卒業してもっと広い関心に転化したというわけだ.今回興味を失ったのは資産形成への興味であり,お金の使い方や投資の意義についての経験になる.私は自分の資産を構築する際限ない努力に飽きてしまった.このくらいという目安を知れた.なので,これからもっと有意義にお金を使って生きていける.

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