昼でも寒くなってきた.秋の訪れ.この肌を差すような寒さといえば,ノーベル賞週間である.人類の繁栄に貢献した功績に思いを馳せ,自分の研究姿勢を反省する,身を引き締める時期である.暑くて倦んでいた時間がこの寒さで切り変わり,なんとかの秋と称されるように活動するようになる.人類がどうやって生きてきて,今後どうなっていくかが,自分たちの思考と行動によって変わることをよく理解している.
秋が来て,読書を進めたい.外国語を勉強したい.Procreateでイラストを描き始めたい.音楽を作りたいし歌いたい.数学を研究したい.こう振り返ってみると本当にやりたいことが多い生き方だと思う.貪欲にはもうなりたくないので気をつけたいけれども,何かいい線を描いている活動がいくつかあるので,それを磨いて伸ばしたい.けれど磨くのも伸ばすのも決して簡単なことではない.
数学は高校生の時から研究しており20年近くなる.自分でできることが全てだと考えてきた.それも大事だ.しかし研究には刺激が必要だ.誰かの功績を学ぶことが大事で,自分の成果を公開するのも大事.コメントを頂くことで認められるのも刺激になる.自分一人で生きていないから,研究も最後の達成は一人だと思うけど,そこまでたどり着くには多くの人たちと会うこと議論することが必要だと思う.
自分で活動することは疎かにできない.これは最低の条件.でも,適切な時期に適切な人に出会うことも,それ以上に大事だ.これだけアクセスしやすくなったので,研究仲間からコメントを頂く環境を作るのは簡単.自分が何を目指して何をしたいのか,もうそろそろ知っておく時期になってきたと思う.究められることは究め,究めきれなかったものは崇める.そういう態度をゲーテはとった.美しい終局を見ている.
