失うこと損することは心理的に辛い.不況が辛い理由ではないだろうか.右肩上がりで増え続ければ幸福である.しかし,ある買い物や投資で資産が目減りするとき,自分を愚かだったと考えるし,すぐに取り返そうと考えがちだ.そんなことを試みても失敗するはずだ.なので,もし損してばかりであれば,お金の使い方を決め,使うのをやめることを決めておいた方が幸せである.
ブランドものを買うことをやめると,すごく余裕が出る.もちろんブランドものをよく見て触って,審美眼を鍛えておくことは無駄ではない.品質の良い安物を入手できるからだ.買い時や買い方の知識も,良い物を買うために必要な知識である.また,借金をしない,家も車も保険も買わない,これも無駄だと判断することで楽になる.将来のことを考えるなら投資や勉強に使い,災害に備えるべきだ.
本当に基本的な生活に必要な物の点数は百点もないという.果たしてそれ以上モノは必要だろうか.服もたくさんある.本もPCもガジェットも充分ある.これ以上モノを買うなら,なぜそれを買うのか考えようと思う.もし見栄や贅沢や浪費からなのであれば,考え直したい.生活に華を添えれば幸福につながる.でも,幸福になるお金の使い方は献金や贈り物や寄付など,他にいくつもある.
きちんと考えれば大抵の問題は答えが見つかる,これは確かなことだ.企業の収益モデルに絡め取られていると気づくことも,考えれば見抜けるようになる.際限ない物欲をやめ,今あるものに感謝せよとの教えも真理が隠れている.物を多く持つことが善とは限らない.管理保存上の費用や地球環境問題が経済成長より重視される場合もある.行動は多様で良いはずなので,正義は多面的に考えて良いのである.
