オミクロン株の件で,資産が年収分くらい減った.お金に対する認識が変わった.減った年収分は一年で稼げるだけの額に過ぎない.一年働けば稼げる額である.生活にしてみれば,2年くらい働かなくても生きられる程度に過ぎない.すると,仮にお金が無限に増えても使わないので仕方ないことがわかる.お金は使うためにあるので,使わないほど増えても仕方ないのである.
この考えからすると,お得な時に買ったり安い時に買って使うお金を節減しても,ほとんど意味がないことがわかる.今節約した1万円は確かにお得だった.でも,その裏で100万円の資産が株式の暴落で減っているかもしれない.丹念に調べて購入を決めたその買い物のお得さにはいかほどの意味があるのか.やはり物は必要な時に買うのであって,お得だから買うのではない.
つまりは,世界経済に対し個人の消費など規模が違いすぎるのだ.安ければ良いは嘘である.安いのだから良くない,すなわち安かろう悪かろうの方が真実だ.安くて良い品を売る店はあれど,安さを買う第一基準に据えるのは間違いである.お得に買っても大したお得ではないからだ.世界経済と共に貧しくなればそういう時なのだし,世界経済と共に繁栄すればそういう時代なだけである.
個人の財布を基準に考えないで,世界経済の指標と連動して運用する方が理にかなっている.世界経済と反発した金持ちもいると思うけど,私はそれにあまり意味を感じない.皆が貧しい時に貧しく,皆が栄える時に栄える人生でありたい.だから私は株式投資をやめないし,できるだけ貯金のままにしない.世界経済が落ちれば物価も下がるはずで,株価下落で暮らしにくくなることはあまり起こらないはずだから.
