ファッションアイテムを買い求める目的は,身につけるもので自分をおしゃれにみせるためだとする.すると,アイテム1点ずつが必ずしもおしゃれである必要はなく,組み合わせ方でおしゃれに着る方法があることになる.なぜなら,おしゃれとは多くの人が着ているファッションとは異なる少数派の組み合わせを身につけていることだからだ.多くの人と同じファッションアイテムを着ていてはおしゃれではない.
例えば,ダウンやパデットはこの冬多くの中年以降の人たちの間で普及している.街を歩いてもほとんどの中年以上の人たちが着ている.中にはおしゃれに着こなしている人もいたが,多くは同じ組み合わせ方で着ている.だからおしゃれではない.逆に20代くらいの若い人たちは多様だ.ブルゾンやパーカーを着てダウンやパデットを着ている人はほぼいない.押し並べて皆おしゃれであると思う.同じ人がいないからだ.
こうして私は結論を得た.ファッションとは多数と異なることであるから,今持っているアイテムで着回すことで少数派のおしゃれが楽しめるのではないか.今持っているアイテムも,トレンドを外しているものは除くとしても,この数年で買ったもので少しはトレンド感が残っている.これらのアイテムの組み合わせで着こなすことに頭脳を使ったほうが良いのではないか.新しく買い足すことを控えられるのではないか.
少数派になっても悪目立ちしたくはないし,あまりに外れた組み合わせは避けたい.学生時代はその感覚がわからなかったが,今はある程度の範囲で,わかる.それなりに着こなし,その組み合わせが少数派であるだけで,おしゃれになるのだから,本当はもう買う必要がないだけでなく,持っているアイテムをもっと減らせるかもしれない.そんなわけで,多数派ではない組み合わせに今年は取り組むという話であった.
