日曜日.朝早く起き身支度をし歩きに出かける.行き先は教会.門を開錠するとき,自分はこの教会でこの世の務めを終えるのだと思うが,これは些か大袈裟な思いかもしれない.施錠してある会堂に勝手口から入る.箒で玄関先の落ち葉を掃く.この教会で私の役割ははっきり与えられた.徒歩圏内の教会に通うことは数年来の念願だった.なぜなら奉仕ができるから.玄関掃きは大先達の兄弟から引き継いだ大切な仕事である.
終わったら会堂に入り,空気を入れ替える.時には冷暖房や照明を調整する.食堂の隅の卓や棚を少し整理する.先週と変わったところは今日までに使われたところ.どんな働きがあったのだろう.落ち着くと本棚を見遣る.前任牧師から引き継いだ本や寄贈された本が並ぶ.時計に目をやり時間があると思うと本を手に取り読んでみる.傍線がついていたり余白に書き込みがある.先達もこの言葉を同じように考えていたのだと知る.
礼拝の時刻が近づく.兄姉が着々と会堂に集められる.挨拶を互いに交わし,清々しい気持ちになる.きょうも礼拝後は爽やかな気分になるだろう,そしていくつかの素晴らしい出来事が加わり豊かな1日になる予感が募る.以前の教会では時折失礼な言動をとったし,傷つける言葉も口にしてしまったし,そのうちの自覚しているいくつかは今も思い出す.罪を覚える.でも神さまは許して洗い流してくださったと信じている.
礼拝開始.合唱団での練習により賛美で思うように声が出る.モニタを併用した説教が頭に入る.祈りが自分を素直にする.神さまの思うように生きることが最も自由な生き方だと最近しばしば確信する.神さまが成すように物事は成るのだから.礼拝後,兄姉に見えた喜びを分かち合う.そして夕べまで行動を共にする.その大きな恵みといったら!こうして日曜は暮れ,新たな週が始まり,聖句を読んで祈り考える生活へ戻っていく.
