労働の義務を果たせば給与の多寡なんて自由なのではないか.私はそう思うようになっている.今まで受けてきた教育も公立で大学も国立だったから税金で運営されているけれど,この国に税金を使った分の労働を期待する条項はない.なので,もし高い収入を求めなければ,それで自由に生きて良いのではないか.時間をどう使おうが,低い給与に満足しているのであるから,無理に高収入を得ようとしなくて良いのだと.
そもそも今の職場は税金で運営されているから,私の給与も財源は税金である.私は学生時代から常々公務系は給与をもっと引き下げて良いと考えてきた.今それが我が身になって思うのだ.もっと低くたって構わないと.公務員は国民の下僕だから,国民より多く貰うのは筋が違う.底辺に合わせることはないと思うけど,平均より下回っているべきだと思う.学生時代から私はそんな生活を望んでいた.
国民の中には,労働意欲の全くない人もいる.就労の義務を果たすのさえ苦痛な人もいる.障がいを負い労働ができにくい人もいるし,充分な資産を築いて働かない輩もいる.そんな多様な人の下僕が公務員なのだ.どんな生活もそれぞれの事情で尊重しなくてはならない.私は今の職場に就いてから,得られる情報が変わり,見える景色も変わった.与えられた職分を理解し,私なりに責任を持って働いている.
労働の義務は果たしている.一方,仕事は楽すぎて甲斐がない.仕方ないけどこれが我が人生だ.このまま昇給もなく世間でも低賃金で働き続けるとして,それで良かったと思えるようになるには,もう今これで良かったと思う他にない.私にはできるだけ自分の経済活動を小さくまとめたいという願いもある.世の中で目立ちたくないのだ.大金を手にするのが怖いという気持ちも強い.そんなわけで,今が一番良い.
