女子受けする着こなしに関する動画を見た.私が大学生の時に好んで買って着ていた服が悉くNGだった.女子受けする服なんかつい最近まで買ったことがなく,服だけでなく髪や香水や持ち物に至るまで,女子がNGとするものばかりだった.大学生当時は自分の好きな服を好きなように着るのがファッションだと思っていて,誰かに見せることを一切考えていなかった.しかし,つい最近ようやく考えが変わってきた.
歌が人に聞かせるものであるように,服は人に見せるものだ.だから好感の持てる服装は大事なのだと理解した.大学生当時からこういった考えができていれば,ひょっとしたら生涯の出会いとなるきっかけができていたかもしれない.今は今でしかないが,もしそうしていればもっとこうだったということが山のようにあると最近考える.それは後悔ではない.今の暮らしに不満がないからだ.でも,もっとこうだったらと思うのだ.
例えば,私は就活を一切しなかった.初めて業界研究をしたのは2019年33歳の時だ.社会のことをほとんど教えない大学だったので,就活という言葉の意味さえ知らなかった.転入した大学院で面倒見のいい教育を受けて目から鱗だった.それでもやっと入った会社はすぐ退職し,2018年秋まで時給の生活だった.周りから見れば,それ見たことかと思われそうだが,学生時代は給与の高い仕事は私にはできないと考えていた.
学生だった20代には戻れない.ファッションも,学問も,就職も,青春といわれる時期は誰にとっても良い思い出らしいが,私には地獄だったという思いしかない.地元の友人はいない.大学でできた友人もいない.大学院関係で辛うじて関係が続いているのは今の妻だけ.それを思うと,誰でもできる活動にもっと力を入れれば,色々な人と仲良くなれたのではと思える.妻と出会って初めて普通の感覚が理解できるようになったのだ.
