昨日診療所で通院し,さらなる減薬がかなった.1日3回服用だったのが,5月から2回になり,この8月から1回になった.すごい回復.私はASDだが,飲んでいる薬は統合失調症の患者と同じ,ドーパミンを抑える薬だ.それが緩まったことを示すので,以前より幾分思考が自由になり,気持ちに深みが出てきた.自制心も出てきたし,状況を把握する感覚も蘇ってきた.飲み始めた18歳で止まっていた歯車が動き出した感じだ.
少しずつ自分らしい感覚が新鮮に回復している.きょうは合唱団の練習に参加したが,いつもより周りのことがよく見えたし,耳もよく聞こえていた気がする.自分の声だけでなく全体の声を考えるようになっていた.36歳なりの精神を取り戻しつつあるのだ.36歳は人生で最も盛んな季節の始まり.今減薬を達成していることは,何か自分の人生で符合した幸運のような気がして,神さまの導きだと思う.感謝する.
2010年ごろ一部の知識人が日本人は劣化したと指摘していた.今その本を読むと理解できるかもしれない.最後は自分の精神,その勝利.今まで服薬によって妨げられてきた精神の成長を,逸してきた向上深化の機会を,今改めて取り戻せるよう,神さまに祈り願った.やはり精神は上限なく成長する.その上昇した分だけ,人間の価値が上がる気がする.それは神さまに祈り求めることによってのみ成し遂げられる.
薬を飲んでいて得したこともあるだろう.思考を止めて感覚で受け止める訓練には資したと言えるだろうし,細かい不機嫌や苛立ちを悉く避けることにも役立ったろう.でも,減薬していくこれからは,こうした精神のトラブルにも対処していかなくてはならないし,いちいちを祈り求めることが最善だ.そうして人生の全てのことを神さまにお任せして,私は神さまの恵みを受けて感謝して生きていくほかに幸せな道はない.
