今年はいくつかの出会いがあったが,一方で別れの機会もいくつかある.洋服を買いに行くことの別れ,白米・小麦・砂糖を主食にすることの別れ,そして,科学雑誌を購読することとの別れである.洋服は購入する意欲が消え,ファッション系YouTuberの登録を全て解除し,ハンガーの数で制限する手法も採用した.意志は固い.白い粉については,精白米をもう買わないことにした.パンやお菓子は長いこと食べていない.
科学雑誌についても,この10月で契約を解除する.購読していたのはイギリスの世界的に有名な「Nature」である.2年契約で10万円余り.情報は今でも興味を惹くものばかりで,誰も知らないような最新の知見と視野に溢れている.契約しない理由は,とても読み切れないから.今の生活だと少しも読む時間を作れない.内容の難易度はちょうど良いと感じるが,1号あたり読めて論文1本.これに10万円の大金は払えない.
最新科学を部録にする趣味が大学院時代からあって,2010年から4年間購読していた.コロナ禍が流行しようとしていた2020年秋に再契約し,2年間毎週届く誌面が楽しみだった.だからNatureを計6年間とったことになる.科学の知識を深めるいい機会になった.私は研究者ではないが,科学を深く読むことができるようになったのも,この優良誌のおかげだ.論文誌を自分で購読している社会人は少ないだろう.
いくつもの別れ.生活様式が確立したからこそ,変化を恐れず自ら変化を仕掛けることができるようになった.来年はもう少し楽になるだろうか.今年でやめたいくつかのことは,未来を見越してやめるのである.来年はまた新しい挑戦を始めるかも知れない.今年の経験を足がかりにすれば,より高く跳躍できるだろう.今はその準備の時.やりたいことをいくつも抱えている現在である.来年も快活に取り組みたい.
