明日で37歳になる.中年だ.いろいろ悩みが出てきた.多分,私の最も良い時代が終焉しつつある.自分から何か始めるほど若くない.今までの資産を高めながら,後続の世代に残していく立場だ.そういう自覚が出てきた.私自身,明日人生が終わっても満足なので,いつ死んでも思い残すことはないが,その分,今やりたいことやるべきことが見えていない.やりきったとさえ思う.それこそが今の悩みの発端だ.
死ぬまでぼうっとして暮らすのもありだと本気で考えている.もう何もすることがなくても,この幸福は保たれるのではないかと考えている.今のこの幸福は,この1年以上続いている強靭なもので,努力の末に獲得したと言っていいくらい個性的な状態である.私と同じ幸福を得ている人は滅多にいないだろうと踏んでいる.なので,簡単に相談して回答を得られるものではない.先哲さえ言及していないものだ.
もしこの幸福が打ち破られて,新たに獲得しなければ幸福になれないような状況がやってきて初めて動き出すようなものかもしれない.今はこの幸福の中に住んで今までの苦労に対する報酬をじっくり味わっていい時期かもしれない.それを自分に許せば,もっと快適に過ごせることは確実だ.努力を停止し,変化も拒み,得た財産を食い潰せば良いのだから.でも,これは現代人としてあまりよろしくない生き方だ.
37歳の1年間,この幸福を使い潰すとしたら,この1年間は空虚な時間になる.何も成長しない.しかし,何も得なければ何も失わない.これを検証するための実験的な1年間にすることもできる.今までの私の方向を変えて,何もしない1年間にしてみようというのもありだ.人生は自由だ.私のこの幸福がどのようなきっかけで打ち破られるか知りたい.この幸福の正体を知りたい.そんな探究心が募っている.
