何でも自分の思い通りにしようとするから悩むのだ.きょうは重要な日だった.指示を出してくれる人や規則を提示してくれる仕組みがあるなら,それに従って生きよう.自主的に事を行わなくたっていい.そういう生き方もあるけど,世の中そうやって生きたい人ばかりではない.リーダーや管理職になりたい人はなればいいし,大人しくつつましく生きたいなら,そうして生きる権利は誰にだってあるのだ.
私はなんだかんだ公務員なので,国民の下僕である.下僕とは奴隷である.国民が主人で,国民が血税を絞り出してくれるからこそ,私は生きていける.国民に雇用されているのである.国民はさまざまな問題を抱え,意見を叫んでいる.それを指示として聞いて職務に当たらねばなるまい.国民が思うような暮らしを営めるまで,私の仕事は続く.それは国民の一部ではなくて,社会の隅々の一人一人までだ.
高校を選び間違えたと思うのは,エリート教育を受ける羽目になったことだ.私はリーダーにも管理職にもなりたくなかったし,今もそうだ.もっと底辺の高校でよかったはずだ.しかし,私は学問がしたかった.それで親も承知の上で大学院まで出してくれた.おかげで今も学問を続けられている.学問には学力と基礎知識が必要だが,何も困ることがないほど勉強してきた.私はお金にならなくても学問する.
きれいな水が飲めて,食べ物を選択できて,自由に服を着られて,好きな街を歩ける.このくらいで満足するのだから,それ以上何を生活に求めよう.国民の血税で労働さえも頂いている.これからはもっと腰を低くして,国民一人一人に感謝しながら生きていきたい.労働に敬意を払い,育児や介護に時間を取られる人を尊敬し,企業で働く人たちを上に見て,しかし神さまを常に見上げて歩んでいきたい.
