37歳の今,老後の生活について考えることに意味があるとは思わない.この地域の経済状態は変動するし,売られている商品や生活に必要な物も今とはだいぶ異なっているだろうから.老人向けの新サービスが多数登場し,今より生活が楽になる一方,老人が街に増え建物は老朽化で改築され,便利になっていく半面,老化によってできなくなることも多くあるだろう.街も変わるし身体も家計や財政も変わる.
ただ,今考えられることは,30年後に自分が確実に生存できるとした上で,一体その30年で何をしておきたいかよく考えて動くことだ.つまり30年後以降の経済や都市計画を今予測することはできないが,身体の老化や生活の延長は今の生活や知識から類推できるので,今しかできないだろうことが何なのかよく考えて今こそやっておくことだ.30年後以降を楽しむために今知っておくべきことと言ってもいい.
この5年間の労働人生を顧みる限り,30年という時間は短くはないが,想像できないほど長くもない.少なく見積もって今の職場であと25年近く働くだろうが,この5年の5倍だから,なかなか多くの経験を積める長さである.しかし,途方もなく長いわけではないから,いつか終わりが来てしまう.何かをしておくには充分長いと言える.つまり私の人生はこれから新しく始められるというのが事実である.
何をしておきたいか.数理科学とWEBプログラミングと外国語である.これらの知識がは老後の時間を楽しむために役立つと考えている.老後になって自分の頭脳がどれほど衰えるか,視力がどれほど失われ,物事への興味がどのくらい減退するか,経験していない今はまだ予想がつかない.でも,これらは今までの人生の喜びを増幅させてくれたのは事実だ.これらの強みが専門になり,私を象徴するだろう.
