上司が変わった.隣のグループのリーダーが,われわれのチームのさらに上に就いた格好.風通しが良くなり,学ぶことも早速多くあった.その中のひとつが,状況の誤認についてだ.私は現実を正しく見る習慣のない人間だったのだろう,思い込みや誤りを事実と誤認したり,状況を自分の良いように正当化していた.今までそうしていることにも気づかなかった.リーダーの就任早々の忠告で気付かされた.
今までの上司の問題も,私が話し方に気をつければ半分は回避できたという.なるほど,人間の性格はそう変えられるものではないが,ビジネスは表面の付き合いで済むものだ.ということは,表面を繕えば円滑に働ける.下に出たり,細かく謝ったり,謙遜な態度を表明すれば済む場面のなんと多いこと.それは面倒なことかもしれないが,トラブルに巻き込まれるよりは遥かに簡単に済む賢い方法だ.
60代の同僚2人と先日食事に行った.自分の好きな仕事とは言えないビジネスで長い間働き続けてきたノウハウが,彼らを魅力的にしていた.私の苦労の何と少ないことか.些細なことも経験の知恵で乗り切りやり過ごすことができると学んだ.彼らが私の味方になってくれるというので,非常に心強い.この職場でまだ長くやっていけるかもしれない.そして,もっと苦労や配慮の能力を私自身に要求すべきなのだ.
教会では,信仰の模範といえる90代の教会員の葬儀もあった.人生の先輩方へのメールで敬語の使い方を牧師に注意されたこともあった.無二の友人から厳しい忠告を受けたこともあった.今年に入ってから私に厳しい言葉をくれる人が増えた.少しのストレスを受けたが,喜びを成長させるためには必要なことだ.苦しさが足りなかったからだ.真空に住むのではなく,失敗や苦労こそが,生きがいに変わっていく.
