クローゼットを開くたび，服をたくさん買ってしまったことを反省する．持ちすぎていて落ち込むこともある．なぜパンツが20本もあるのだろう．アウターが10着あるので何十年買わずに済むだろう．それでもなぜ新しく服を買おうと考えてしまうのだろう．持っている服のほとんどは普段忘れているので，着ようとも考えていない．ただクローゼットに掛かっているだけ．そんな服たちで毎回落ち込むことを無駄に感じる．
いつも買いすぎてきたことを反省する意味では，毎回クローゼットを見て落ち込むことは効果があることで，無駄ではない．見るたびに買うことをやめようと決められるようになってきた面もある．服が好きなことは変わらないが，おしゃれには特段関心がないので，何を買って着てもおしゃれだとは言われない．ならば何のために服を買ってきたのだろう．何のために服を選んで着ているのだろう．なぜ服を買うのか，だ．
この春夏は1着も買わないと思う．白のニットスニーカーがだいぶ割り引かれるはずなので，半額になったところを2足買うとは思う．ニットスニーカーは愛用していて，黒を3足，カーキを1足持っている．白を2足持てば，白いレザースニーカーを履かなくて済む．つまり，靴をこれ以上何十年も買わなくて済むのだ．靴はできるだけ買いたくない物である．服も次第にそうなってきた．鞄も小物ももう買いたくない．
身につけるものを買わなくなる．今年から確実にそうなる．ベルトもメガネも腕時計も，もう充分持っている．もうこれ以上欲しくない．いい加減にしたい．もう絶対買わないと心に唱えれば，脳裏から忘れ去ることができるだろう．数千円で買えてしまう物なので，ちりつもで大きな額になる．買うほど捨て辛くて困る．そんな頭を悩ませるアイテムたちを，もう今以上増やしたくない．持っている物で暮らしたい．
