余ったら,与える.募金献金やボランティアを始めて8年になる.月5千円の送金から始めたバングラデシュの村への支援は,今ではその地区全体に貢献していて驚いている.ボランティアも2018年春に始め,今ではワーキンググループの中心で活動させてもらっている.募金献金は余ったお金を,ボランティアは余った時間を,それぞれ提供するものだが,この余ったら与えるという精神は,充足をもたらしてくれた.
ミニマリズムのジョシュアベッカー氏の本を読んでいて,余ったら分け与えるという言葉を見つけた.ミニマリズムに生きるとお金も時間も余るが,余った分をため込もうとするミニマリストが日本のYouTuber界隈には多い.けど,ベッカー氏は余ったら分け与えよと教えている.それは人生に充分と感じさせ,今ある分に感謝するようになり,もっともっとという不幸の根源から解放し,満足を感じさせてくれる.
その通りだと思う.私がもう充分だとか満足だと最近しばしば書いてきたきっかけは,この募金献金やボランティアを続けてきたこと,すなわち余ったら与えてきたからだ,と読んでいて思った.余ったら自分の物としてため込むのではなく,不足している人のことを思って分け与える.そうすれば,豊かになれるのだ.その通りである.分け与えることは,経済的にも精神的にも,両方が豊かな証なのだ.
世界には,欲望をもっともっとと増幅させ,その欲望を満たすために仕事を選んでいる人が多い.少しでも高い収入,お得な制度や節制,効率的に増やせる投資が人気だ.でも,余計に持っていても天国に持っていけない物を増やしても,それは豊かな生き方だろうか.せっかくなら,豊かになれた経験を天国へ持っていくべく,豊かな気持ちが持続する活動に従事し,助けたり役立ったりする方が楽しい人生だと思う.
