仕事なんていくらでも作り出せるのであって,仕事なくて首,明日から浮浪者か野垂れ死に,なんていう未来はそうそう巡り合わない.特に自分で仕事を作れる現代にあっては.問題は,仕事がどれほどの収益を生むかである.あまりに多く利益が出ても手に負えない.食べるのも住むのにも困るほどであるなら援助がいる.ちょうど良い小商いを維持するのが,一般的な経営の課題となる.年金生活になるまで続けば成功である.
仕事上の技術,納品でき,運用でき,計画できる,そういった技術を必要とするだけでなく,無駄な仕事をDXで置き換えていく戦略だけでもない,利益や会社の規模やお金の流れていく先,そういった視点が経営には必須だという.技術者もコンサルタントも,経営会議には参画しても,経営判断はしない.仕事というか事業上の判断,人事や給与や福利などの厚生面,業界動向,様々な要因をうまく配分し,企業を存続させる.
私は専門家として生きていけばいいと言われている.ウェブや情報セキュリティの面での専門家だ.経営には加わらなくて良いので,経営者やリーダーには,ただ情報提供すればよく,メンバーには専門的見地から知見を提供すれば良い.ただし,専門性は自分で担保しなくてはならず,正しいことを言わなくてはならない.専門家が仕事上の立場なので当然であるが,いよいよ人生の進路が定まってきた.多くの選択肢から絞られた.
身を固めるという言葉がある.出世には,その組織に働き盛りを捧げる覚悟がつきものだ.給与が上がるのは自分の最も大事な時期の時間を,最もつまらない組織に捧げるからこそだ.事実,捧げて得られるものは給与だけでなく,経験や辛苦の思いや人格陶冶まで様々だ.年上の人たちは皆そうやって潜り抜けて生きていった.今の時代,これが崩れて変わる可能性はあれど,今の私は身を固める時機が来ているので,乗るだけだ.
