いよいよ買うべき物がなくなってきたので,生活レベルを下げたいと思う.一般に,生活レベルを下げることは困難だと言われるが,私は5年以上最低賃金で暮らした経験をしっかり持っているため,いつでも生活レベルを下げられると思っている.勿論,折角買ってきたデバイス類や,夏の冷房や,インテリアなどを,積極的に捨てることはしない.ある物を充分に使って生活する.だから,昔ほど低い生活レベルにはならない.
支出を月10万円以下に抑える目標を設定する.余ったお金は,使途は特にない.今は貯蓄に回してもいいかと思うし,新しい使い方を開発していきたい.重要なのは,楽しみを最重要視しないで生きることだ.人生楽しみで溢れさせることも可能だが,私はそれを望まない.少しぐらい辛く苦しいほうが,生きている実感が得られるし,自分勝手に陥らずに済む.それに,辛く苦しいことの中には自己成長につながる学びが隠れている.
人生はそれほど素晴らしいものではないのだ.もっと苦しんでつまらないと思って生きている人たちがたくさんいるのだ.私は彼らに対し何もできない.私にできることは,楽しみを抑え,彼らと同じような辛さ苦しさの時間を生きることだ.お金を使って楽しんでばかりいると,彼らの人生を見損なう.人生が異なりすぎる方向に進めば,おおかたの生き方から離れてしまい,何も語れないし何も見えなくなる.普通の生活は重要だ.
普通を失えば,最大のものを失ったことと同じだ.普通であることがどれほど難しいことか.この世ではお金があれば誰でも簡単に自分を差別化できるし,人と異なる趣味を持てるし,ますますお金に困らなくなっていける.それでいいのかという思いが私にはある.生活レベルを敢えて下げ,小さく生きる.これこそ,何を犠牲にしても何を得ても,それらを上回るほど重要な私の生き方だ.小さく生きて,余る物は余っただけだ.
