ミニマリストの動画をよく見てきて,あるミニマリストの一言が印象に残っている.幸せそうではないミニマリストを信じられますか.彼はそう言っていた.なるほどそうだなと思った.ミニマルにする目的は,減らすことや買わないことにあるのではない.それは表層に見えることである.そうではなくて,物を減らして大切なことに集中することが本来の目的なのだと.物よりも大事なことに目覚めるのがミニマリズムなのだと.
この基準でミニマリストの動画を見ている.せっかくの文化を削ったり,無趣味に過ごしたり,生活していて楽しそうではない人もいるように感じる.それで悩んでいる人もいるが,それは悩むという豊かさの中にいるのだからいいと思う.少ない収入で割り切って,買わないで節約して,生活をシンプルにしてそれを保つことに専念する人は,私は少し気をつけている.本来の目的を楽しんでいる様子ではない時も見られるからだ.
ミニマリズムはもともとクリスチャンから生まれた思想であり,物ではなく人格にこそ価値があり,神さまは人として,その人格を無条件に愛すのだから,物の価値はそれよりも低い.という趣旨だと思う.良い物がある程度なくては生活に困るだろうし,それを得られないほどのお金しか持っていなければ生命維持の不安に陥るので,必要なだけ持っていることは大事だ.でも,その価値はある程度を超えても増えないのである.
物を多く持ちすぎても,なんのために持っているのかわからないなら,持っている必要がない.必要性だけで物の価値を測るのではない,「人はパンだけでなくバラも飾ろう」というのが現代であろう.そのような時代にあって,必要な物だけ大事に持つ生活を,ミニマリズムは実践するのである.なぜなら物より大事なことを優先したいから.その本質をよく捉えているミニマリストを私はフォローし,外れないように見守っている.
