私は,中高生から38歳の今まで,自分の個性を活かして活動してきた.造形美術,ブログ執筆,数理科学,ウェブ開発.それぞれで自分の満足のいくものが作れたことで実はものすごい充足感があって,これからもうエネルギーを爆発させなくても,ちょろちょろ焚くくらいでちょうどいいと感じている.自分らしい作品や研究結果をすでにたくさん残せており,いつ人生が終わっても後悔が何もない.いい人生だったと思って天へ行ける.
こんな人は少ないのだと思う.仕事や事業にそれを求める人がほとんどだからだ.それを求めて実現できる人も少ない.機会を求めて決断し行動できる人が少ないからだろう.私自身,仕事で個性を発揮することは考えていなくて,これからも仕事にそれを求めることはしない.仕事は食い扶持だし,社会的に安定した地位であり,自己実現の手段ではない.これは私の中では変わらない価値観である.仕事には期待しないと言ってもいい.
私は人に知られたくないという思いがずっとある.自分の葬式には人が集ってほしくない.誰にも知られずに世を去りたい.自分のやってきたこと残してきたことは,すでに数万人の耳目に触れているので,それだけで十分であり,これから何の結果も残さないとしてもそういう後半生を選んだと思われるだけで全然良い.私は自分の人生に対する満足度がとても高く,濃く過ごしてきたと思うし,これからは休みつつ細く長く過ごしたい.
幸い,今の職場は給与は少ないけど仕事も少なく,休みつつ安定した固定給が入る環境で,少ない仕事の内容にも不満はない.自分にできることはこれくらいだろうと見積もっていて,それくらいの成果で高い評価を受けているので,過分だと思っているほどだ.仕事はこれくらいにして,今は見聞を広げるべく努力しているけど,生活自体はすごく満足度が高く,少し勢いは失った感じだが,トーンダウンさせて余生を過ごす感じでいる.
