開発を職業に決めて4年経つ.その間他業種で働いた時期を除けば合計1年数か月.まだそのくらいだ.それでもいろいろできることが増えたと思う.できることが増えてもできることが古くなるので,昔できたことが今もできても役立つとは限らない.更新には応用だ.知識を忘れずにとっておけるわけではない.即座に引き出せるように整理しておくことも難しい.どうすればよいか.
オライリーから出たリファクタリング・ウェットウェアという本を持っている.ずっと職場の机に置いていたがきょう持ち帰った.ウェットウェアとは脳のことである.思考を自由に管理し自由に学習を広げていくための本である.243ページに明日からでもできること一覧が載っている.
・あるコードで詰まっているならそれを5つの異なる方法で書いてみること
・失敗は役に立つのでこれからももっと失敗すると考えること
・いつも無地のノートに気ままに絵や図を書きつねに思考を解き放っておくこと
・心を開き感覚的な入力を受け入れ,それがいかに心地良いか感じてみること
・面白いと感じる事柄について個人用のブログに書くこと
・思索にふけりながらの散歩を日課にすること
・責任を負ってみること「なぜ?」「どういうふうにして知ったか」「どうやればわかるか」と遠慮なく尋ねたり「私はわかりません,まだ」と答えたりしてみること
とどめに「自分にできること,できると夢見ていることは,なんでも今始めたまえ」とファウストの一節.
本を読むことを遠ざけて,知的なことを控えて過ごした夏だったが,飢餓感とはいわないまでも知的なことを本から吸収する力がついた感覚がする.きっとさらにいろいろなことができるようになっているはずだ.この秋の標語は「科学から離れよ」だ.
