きょう古本屋でガーファについての本を見つけた.「優秀な人間にとっては最高の時代だが平凡な人間にとっては最悪である」との名文句で話題らしい.「ガーファは過去20年間,人類に対して歴史上かつてないほどの喜び・つながり・繁栄・発明をもたらし,その製品やサービスは互いにつながり合い何十億もの人々の生活を支えている」と書評にあるほどだ.
自分にとって最高の時代だと常々思うが,人類史を通してみても最高の時代なのだろう,優秀な人間,すなわち常に課題を抱え,読み切れない文書を積み,まだ考えていない主題を自覚している人々.自分の周りにはそうした人々ばかりだったのでてっきり誰もが最高な生活を謳歌しているものだと思っていたが,最悪だと思う人もいるという視点はなかった.
この時代を最悪と思うほどの平凡な人などいるのか.いるとすればどのような人物なのか,自分にはよくわからない.わからないのが最も怖い.私のような時代謳歌型の生活は,ガーファを必要としている.最悪と思う理由は何なのか,それを解消しなければ,ガーファを嫌悪する党派が成立し,生活を脅かす可能性がある.
ガーファがもたらす「かつてないほどの喜び・つながり・繁栄・発明」は,非常に,好ましい.けれども,これを嫌悪するとなれば,人類の絶頂に適応しないことを意味するので,もしこの世界にそうした人々がいるなら,とても変わった理由,困窮した生活,苦境との遭遇を経験しているのだろう.反ガーファ派の名文句をぜひ聞いてみたいと思う.
