今の仕事は楽しいし,至らぬ点も多々あるので,学ぶ事柄も毎日ある.それはいいことだ.神さまは越えられない試練は与えない,そう思って帰る途中で,車窓から景色を見ながらいつも考えてしまうことがある.宇宙のことだ.思春期に何も悩まなければ,東工大で地球惑星科学を専攻していただろう.模試もA判定だったので,合格も苦労しなかったはず.でも,物理は就職がないという愚かな理由で,コンピュータを学ぶことにした.物理だって就職先はあるのに.
でも,専攻しなかったことも吉と出た.自分であまりに興味が続くので,ひとりで研究できたのだ.多元宇宙論と加速膨張現象を同時に説明する新説を考え付いたのだ.2013年のことだ.時期を見計らった2017年にスライドにまとめウェブで公開した.反響はさほどないが,イスラエルやサンクトペテルブルクやドバイからアクセスが殺到した時期があり,それが名の知れた研究者なのであれば,学会に広まっているかもしれない.その説は,古典力学で量子現象を説明する道を開き,古典力学で充分という結論を導ける.
私は数学は好きだが,物理は好きではない.自然を画布に描くことは好きだ.数学で自然を写した作品を作る,という感覚から数学を愛している.物理にはさほど興味がないが,扱う対象が自然にある様々なものの形であるため,必然的に物理になってしまう.しかも,あまり知られていない形状に関心が強いので,誰も考えてこなかった物理になってしまう.発見が続くように見えるわけである.
この自然の形状と数学との結びつきが幸福なのである.仕事もウェブ開発であり,完全な延長ではないがつながりはある.仕事と趣味.このまま続けていっても飽きない.いつも楽しいところに舞い戻れることが,日々をストレスなく生きる骨になっている.それだけ恵まれたということだから,神さまには感謝している.
