仕事でウェブサイトのリニューアルを控え,早朝出勤するようにしている.4時台に起き,5時半に出発,7時には職場に着き,夕方5時に帰る.退勤時刻は夕方5時で一定で,残業なしで帰れるのはありがたい.7時から夕方まで実装し続けても,ソースコードを1万行書いても,仕上がりは少しずつ.注文を多く受けることにしている.今月末の公開日までに実現すべき優先順位をつけて取り組み,1行で終わるような簡単な実装も含めて,幾度の打合せで仕様を詰めていく.ハードだが楽しい仕事だ.
本来は別業務の担当の方々をも巻き込んでワーキンググループを発足し,ウェブデザインから広報まで手広く協力体制を敷いた上司.おかげさまで一人では成し得ないアイデアを多く頂き,同時に仕事を完遂せねばという責任を得るようになった.なるほど私は一人前のウェブプログラマとして認知され,職場全体でも多くの面でウェブに詳しい人物となっている現状,数年前に思い描いていた職業人生が叶い,思いのとおりになっている.ハードな仕事でも楽しい理由はそのあたりにある.
最低時給で修業していた時には考えられないほど,現在勤務している職場では私のウェブ技術を高く買ってくれている.もちろん,プログラマの側面がそうであるだけで,デザインやライティングなど,ウェブ制作に重要な他の技術も買われるほど超人ではない.けれども,ウェブのシステム側・プログラミング側の技術では上司もメンバーも信頼を寄せてくれ,正直なところ甲斐がある.好きなことで一人前になれているわけだから.しかも上司は新たに職場全体のウェブを改革せんと動き出している.
私はウェブの技術を自己実現のために磨いてきた.自己満足とも換言できる.しかし今は周囲の人たち,今後は職場全体を巻き込むための根拠となる.こんな技術を持つ人材がいますから,これは実現できます,やりましょう,と.重要なので責任が生ずる.大々的な失敗はとてもできにくいし,多くの職員と話し合う機会も増えるかもしれない.理論を鎧のように身に纏い,不可能を実現する立ち位置.ウェブならだいたいなんでも作れるという技術は,多くの不可能を可能にし,多くの思いを解放する契機となることを,私は長いこと知らなかった.

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