読書の目的って何だろう.技術書やビジネス書を多く買ってきたが,全部なんて生涯掛けてもとても読めない.近所の図書館より私の書斎の方が充実している分野もあるが,書店には未知の技術を扱った本が並び新刊も絶えない.最新の技術に追随しようと思うからお金がいくらあっても不足し読解と技術習得に充てる時間ももてない.だから戦略を立てて読書を進めないと身に付くものも少なくなっていく.
今月は幾冊読む!では冊数が目的になる.簡単な本しか対象にならない.1ヶ月で読める専門書など1冊もないだろう.今月は何問解く!何頁進める!で読んでいくのがやはり定番かと思う.学校で読書の習慣を身に付ける際この方法で習った記憶がある.その合間に多くの文献を渉猟するわけでウェブも含めれば読書空間は拡がっていく.次に読書の過程をウェブで共有するという問題を考えてみる.
今週は何頁から某頁まで進めたのならそこで読み取れた内容を幾らか記憶している.抜き書きや書き込みによって本に跡をつける賢明な読者になれたらウェブに記録することは易しいだろう.この部録もそうだが自分のために記録するのであり誰かが読むことは特に考えない.部録で稼ごうとも思わない.続けられるのはこの方針のお陰であり書くほどストレスが消える理由もここにある.
結局,読書は考えて前進する運動である.日進月歩,少しずつ進めるとの含意がある.だから厚い本を前に勉強に絶望する必要はなく,少しずつ身に付ければ充分ものになるから安心して読んでいけばいいのだ.一度に大量の知識を体系化する大学生のような環境を設えれば話は少し変わるかもしれぬ.でも抜け落ちやすい講義形式より自分の速度で納得しながら進める方が習慣にでき最終的に楽しいと思う.

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