きょうはローファーを買った.チケットやポイントを使い3千円引きで買えた.靴はもう充分ある.衣服も充分.コートもニットもパンツにも,満足している.ジャケットを一枚買うごとに,現状に満ち足りる感じがしたし,ラーメンを食べるごとに,収入の満足を感じたものだ.世の中の礼儀や常識は,外食やファッションを通して身についていくものだと思った.
出典は「衣食足りて礼節を知る」.貧乏な時代には,ビッグになってやろうと野心が肥大し,根拠のない自信に絡まれ,悪足掻きしてしまう.無駄な買い物ばかりして,安物買いのうちに貯蓄はできず,終いには社会に対する歪んだ偏見に固くなり,視野は狭くなる一方.いかにも辛く愚かな生き方.一方,貧困でも充分な考えのもと衣食にお金を使うと,話は変わる.
ポイントは,少しいいものを買うことだ.スーパーのまとめ買いやショップのセールに惑わされず,長く使えて丈夫な縫製のもの,最安な商品ではなく少し高いものを選ぶ.そうすると,少し長く持つし,いいものを大事にするので,貯蓄する習慣が身に付いていく.つまりはお金をいくら持っていても,使い道は限られている.本や旅の楽しみはあるが,まず衣食に満足すれば充分だ.
人徳がある人,マナーを弁えている人,そういう人たちはお金持ちだからそうなのではなくて,衣食に満足しているから周囲に感謝を以て礼儀を弁えるようになるのだ.そういう人でもブランド物に身を包んでいるかもしれないが,いい服いい靴を身に付けている人,いい匂いを纏っている人は,見る目がきちんとしている.そう,大したことではないのだが,どちらかならきちんとしたい.

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