デザインが苦手だ.正直,不得意なことを仕事にしている.最近勉強が辛い.進んでいない.デザイン系のYouTubeをみたり,本を参照しているが,身に付くどころか考え込んでしまう.どうやら私はデザインから遠いところにいる,一介のプログラマに過ぎないのだろう.デザインから潔く身を引き,プログラマに人生を見出したほうが幸せだと思う.
「なるほどデザイン」という本をみた.「デザイン=楽しい」と標榜されている.私はこの本の最初のページを読み,それまで楽しいと感じていたデザインが一気に,向いていないことだと分かってしまった.デザインは分からない世界,難しい世界,悩ましい世界だから.この本を読んで楽しいと感じる人は,デザインに適性がある人なのだろう.
「何を,どうして,誰に,どうやって伝えたいのか,その意図を知らないままでは,写真のサイズひとつ決めることができません.」この一文でこの本は始まる.私はこの一文から全く分からない.私は写真のサイズくらい(いとも簡単に)決められる.そう思って読み進めると,この本は全く分からない.そして,デザインは何も面白くない世界だと思って終わる.
私はこの著者と異なる感性を持っている,そう思ってそれ以上考えないことは簡単だ.実際に,朝食の誌面を作る過程は,私の解は全く異なるものだった.私がプログラムを愛するのは,デザインができなくても,プログラミングができないデザイナーとデザインの仕事ができるからだ.デザインは好きだ.でもデザインは苦手だ.ここに深い愛がある.私のキャリアを考えさせてくれた良い本である.

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