私がウェブプログラマになろうと思った時期は,大分幼いころだった気がする.当時はウェブなんてものはなかった,わけでもなく,小学4年の時にはもうHTMLを読んでいた.いずれこれを仕事にできれば幸せだと考えたものだった.高校を卒業するころには,少なくともウェブの言語を使える人間になりたいと固く思った.市立図書館でウェブ言語の本をたくさん読んだものだった.Perlの本は持っていた,理解はできてはいなかったが.
今まで忘れていたけど,私の青春はウェブと共にあった.小学生から数えれば,もう四半世紀ウェブと付き合ってきた.大学生の時も,毎日ウェブを開き部録を書き続けた.学業を副とするほど毎日書いて浸っていた時期もあった.記事数で言えば,もう1万記事は書いているのではないか.恐らく自分にとってウェブは仕事にしているだけでなく,最も強い趣味,アイデンティティ,人生の喜びをもたらすものでもある.
ウェブがこれだけ流行ったことを予見することは誰でもできた.誰もがそう思っていた.でもウェブを作る仕事に就こうと思う人は,私の周囲にはあまりいなかった.片手で数えられるくらい.どうしてこんなに面白いテクノロジーがあるのに皆やらないのかと高校の頃思っていたが,私が筋金入りのプログラマ体質だったからだと今では思う.文字,論理,デザイン.これらへの執着を兼ね備える人物自体,少ない.
大学入学時にすでにウェブの関心は限りなく強くなっており,他の学問を修めようと思わなければ,がりがりのウェブ専門家になっていただろう.学問を修めたことも思考力を鍛えたという意味で有意義だった.小学生の時読んだHTMLコードが今につながっていると思うと,なんとも感慨深い.三つ子の魂百まで.人生に無駄がないとはこのことだと思う.ぴたっとはまった今の職業をこれからも大切にし,全うしていきたい.

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