仕事上の卓越には,上を見れば限がない.私の職場は人員が少なすぎて分担ができない.ひとりでいくつもの分野の知識や技術を求められる,青天井な環境にある.力を伸ばすには好ましいが,上がよく見えるので,道の険しさがなかなか知れて,さらに上の勉強まで手に付かない時間も長い.ウェブプログラマとはいえ,プログラミング技術の卓越だけ目指していればよいわけではなく,もっといろんなスキルが期待される立場だ.
JavaScriptやPythonを書けるだけではなく,ウェブアクセシビリティ,インクルーシブデザイン,マイクロインタラクション,リファクタリング,チューニング,情報アーキテクチャ,フレームワークなど,ウェブの領域だけ見ても究めるべき課題が多すぎる.ほかに,動画,ライティング,マーケティング,CG,XR.挙げれば欠伸が出るほど限がない.そんなチャレンジングな職場にいるのである.
良い点は,そう簡単に首にならないことだ.私がどんなに使えない人材と評価されても,恒常的に人員不足なので,首にはしない.ウェブプログラミングのスキルが一本通っているので仕事も作ってもらえるし,組織に貢献しようと思えば協力者も集まりやすい.私はウェブプログラミングが心底好きなので,仕事自体を楽しめる.卓越を目指せる立場にもある.卓越の目標は同時代の世界中のプログラマだ.
今30代半ばを有職で迎える私は幸運だと思う.ほしいものは不自由なく買える.資産も増えている.さらにYouTubeの全盛でありプログラミングの時代であり通信や研究のパワーが強い,何というか時代にかなりうまく乗っている気がする.これだけ時代を透徹して暮らせる立場にあるので,なにかもっと社会の皆さまに役立つことができそうである.ここをもっと深掘りするべきだと合点した次第.

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