昨冬から続いているが,人と会って別れた後,意識の中に靄のような晴れない領域が現れている.いつも感謝と後悔の入り混じった不透明な印象で,この靄をどうにかして減らすか無くすかするため,食事や入浴で気分を転換して忘れるよう気を付けてきた.しかし最近,感謝と後悔が宙に浮かんでいるのだから,この機会を人間的成長を培うために活用しようと捉えるようにした.
折角大切な人物と会って話して別れたのだ,その時間を振り返ることを,今まであまりしなかったのは勿体ないこと.感謝と後悔をはっきり言語化し,次回再会したときの種を作っておくためにも,人との出会いを振り返っておくことは重要だ.感謝と後悔をメモに書き留めておき,その蓄積が人間性の貯蓄に変わるかもしれない.いつでも以前の楽しさや嬉しさを顧みるデータベースを持つことは悪くない.
靄ができるのは,受けた刺激を言語化していないからだ.本当は多様な情報を出会いから受け取っているのに,その刺激を表現しないばかりに失われていく.忘却してしまう.だから,この3月からデータベースアプリにこの靄の内容を書き留め,1日を振り返りきるようにしたい.言語化することはすぐに終わるものではないかもしれない.時間を空けて書いた方が良いかもしれない.
受けた刺激を言語にして保存する.楽しかったこと,嬉しかったこと,印象に強く残っていること,小さな失敗.1日は実は多くの出来事が起きていたことを今更に知る.何もできなかったと思う1日も,実は多くの習慣と行動を起こしていたことが分かってくる.何もしない1日なんてないのだ.この中年の靄を書き起こしておくことが,この靄を彩られた実体にするうえで重要な気がしている.

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