コロナ禍で外出を控える中での黄金週間.家での時間を有効に過ごすには,事前に考えておいたことを習慣化するのが黄金則.今までまとまった時間がなければできなかったこと,まとまった時間を得るからこそできることを坦々と実行していきたいと思い,今月は5つのことを箇条書きで紹介.2021年5月の好きなもの.
1.バッハのプレリュード(8:30~9:30)
ソナチネの巻末に載っているバッハのプレリュードを鍵盤で弾く訓練.アヴェマリアの伴奏に使われ有名になったこの練習曲は,運指が少なく初学者に向けた構成となっているが,この33小節にわたる分散和音は,バッハの楽曲に含まれるすべての和音をサンプルとして並べた曲らしい.この33パターンの和音を習得すれば,バッハの楽曲への理解はもちろん,バッハ的な作曲もできるかもしれず,まずこのプレリュードを弾けるように練習しようと思った.
2.ゴールドベルク変奏曲(10:00~11:00)
こちらの変奏曲もバッハ作.YouTubeで毎晩眠り落ちる曲である.楽譜を買い求め,演奏と譜面を照合させるべくYouTubeを聞きながら楽譜と格闘している.30の部分には2種類の旋律が含まれており,旋律のそれぞれがもう一度ずつ繰り返される構成.変奏曲の技法について知りたいと思い,対位法と合わせて曲の構成を学ぼうとしている.この格闘はまだ半分にも満たず,この黄金週間にひととおり終えることを目標にしている.
3.コンコーネ(11:00~12:00)
午前中の締め括りは声楽の訓練.合唱団の練習が始まったので,迷惑にならないように進めたいと思っていたが,合唱は独唱ではないので,皆探りを入れていた様子だった前回の練習である.YouTubeで動画を見たり紹介されたりで,いくつかの有効な指導者を見つけているので,彼らの指導の下で訓練する.コンコーネの各曲についても演奏がYouTubeにあるので,それも利用しつつ訓練する.YouTubeをずっと見ている時間になるというわけだ.
4.ダンテの神曲(13:00~16:30)
午後は読書.一度読み切ってみたい古典のひとつ,ダンテの神曲を日本語で読む.ダビデの詩編を意識していると思われるその詩的な構成は,自分を主人公とする空想の物語であるも,叙述も光景もかっこよくて引き込まれる.詩編と対照して読んでみるのも面白いと思うし,ところどころに版画が挿されていて,その絵と自分の描く情景の差異を楽しんで読むのもよいと思う.午後の時間を存分に使い,この黄金週間で読み切りたいし読み切れるだろう.
5.日曜数学の研究(18:00~21:30)
音楽に声楽に文学にと,芸術に触れるほかにも,ぜひ進めたいのがこの数学研究だ.今回特に進めるのが,問題解決の数理だ.問題を解決するとはそういうことか,と唸らしめるため,複素確率モデルを用いた複素情報理論を確立し,問題を解決することの数理を解明する.この研究は検索機関の設計や情報通信の新技術を引き寄せるかもしれず,発表方法や表現手段についてはできるだけ凝ってみたい.夕食後の夜に進め,形にしたいと思う.

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