人間には,考えていけないことはない.むしろ考えることに人間の価値も特徴も未来もある.人間は少しずつ不可能を可能にすることを成し遂げてきた.少しずつであっても,結果には必ず解決と進歩が伴う.人間はそうやって進歩してきた.もし今考えていけない問題を抱えているなら,今すぐ考えてみるべきだ.ある学者は,思考は無料できる,それに,何でも考えて良い,と言う.
難しい問題であれば10年以上の歳月が必要かも知れない.多くの知識を本から得ることになるかも知れない.しかし,そうなれば後世のために貢献することになり,その解決を以て後世に名前が伝えられるかも知れない.有名になることや名誉を受けることが目的なのではない.自身で抱えた問題を解決することによって莫大な人生の自由を生きることができる.これこそが神の御心に適った学問の姿勢である.
私は高校2年でlog(-1)について考え始めた.図書館に通ったが,複素解析を理解するまでに3年はかけた.そして,3次元複素空間を発明したのが10年後.そして複素数に隠れた位数を抽出する方法を定式化するためにさらに7年かかった.この達成によって,私は思考の自由と希少な成果を達成し,周辺のいくつかの問題について見通しが得られたほか,人生が圧倒的に好転した.
世の中で言われるような価値,就職先や富や地位などを目的に生きるのではなく,自分の固有の問題を解決することに時間と精神を賭すこと.これによって,最高の人生に様変わる.結果が出ない時間は一見,空白の無駄に過ぎないとみられることもある.けれども,人生のある時期に本気で取り組み,結果が出ない間の苦しみを経由し,何らかの形を取り始めてから輪郭がはっきりするまでこだわってみるのだ.
