今の職場に物足りなさがある.私は専門職のウェブ担当で,研究所のウェブサイトを開発,保守するのが主な仕事だ.研究所だと思って錚々たる面子を期待して入職したが,私の周りに私よりウェブに詳しい人はひとりもいなかった.ソースコードを考えなしに設計しても,誰も何も言わない.文句もアドバイスもない.ウェブの話ができる人さえほとんどいない.この職場に居続ける方法ではいつまでも成長できないと諦めている.
この職場で今の自分の関心をもっと発展させる方法は,自己成長しかない.自分で本読んでプログラム書いて公開運用することを個人レベルで続けるしかない.一般にプログラマは1万人に1人くらいしかこの社会にいないから,社会に出ると珍しさはある.だからいろいろな面で顔を出すと持て囃される.仕事をとってくることも難しくないだろう.私は定年まで勤め,退職後は地域で仕事を受け,細々やっていこうと考えている.
というのも,ウェブはインフラなので,将来も存在し続けるはずであるか,進化したテクノロジを独学勉強でものにできた場合,新しい需要に対応できるようになっているはずだからだ.なぜ定年までこの職場に居続けたいかといえば,年功序列だからだ.給与体系が若くして転職すると大損する会社なのだ.今の職務内容は上司も認めるかなり高度な達成なので,このまま勤続すれば今の給与の倍額は期待できる.規程に書いてある.
だから今は歯を食い縛って安い給与と骨のある仕事をこなす若さで時間と信用を積み上げて,職場で将来の専門領域を確保した方が得策なのだ.社会的に地位の高い職場であるし,雇用環境は決して悪くなく,良い面がいくつもあると感じている.人気はなく新しい人が少しも入ってこないけど,もっと稼げる仕事にはあまり興味がない.激務だろうから.それよりも趣味で建築の本や音楽を弾いて歌っていた方が幸せだという生活だ.
