ありがたいに変える.これは最強の幸福法だ.なんでもどんな時でも,ありがたいことだと気持ちを塗り替えるだけで,それを受けたことそれ自体が実はそうある出来事ではないことに気付かされ,文字通り有難いことだという感想に変わる.たとえ疲れていて眠くて腹が減っていても,ありがたいことなのだと思うことで幸福になれる.1日のうちに身の回りで起きた出来事の全てが,本当はそうよくあることではないのである.
貴重な意見や指摘,口にした食べ物の味,聞いた話や語った内容.自分は1日に起きた出来事に対しさまざまな感情を持つ.その感情の内容に囚われてしまう時間もある.気分を転換するまで感情に占められる.でも,それらを思い切り変える方法が,感謝に変えるというものだ.1日にこんなにも多くの刺激と経験と教養とを得られたことにだけ注目しても,この1日が有難く充実したものだったことに気付かされる.
ひとつのことがありがたいと思えれば,それに関連した多くのことがそのことを起こしたわけで,それら多くのことがありがたいと思える.だから,ひとつありがたいと思うことを持てれば,多くのことがありがたいと思えるのだ.この習慣さえあれば,物を無駄に買うことはなく,お金を散財する必要もなく,食べ過ぎ飲み過ぎもしなくて済むだろう.ありがたいと感謝すれば,その思い出を持ち続けることができるからだ.
今日1日,自分の周りで自分と関わってくれた人たち,ありがとう.今日1日,自分が手にして口にした物たち,それらを丹精込めた働きで作ってくれた人たち,お店まで運んでくれた人たち,ありがとう.今日1日,私の耳に聞かせてくれた面白い話を考えて話してくれた人たち,音楽を作曲し歌ってくれ演奏してくれた人たち,ありがとう.これだけで今日1日がいいものに感じられる.そんな積み重ねを続けていれば幸福である.
