• Dev
  • 20th
  • Tips
  • English
  • Favorites
  • Others
temp

a deck for makers but poor

Carve Reality

2022/6/16 by IKIX_temp

 何か「現実感」がいつもほしい.いつも空想の中に浮遊している心地なので,感覚的に地に足がつかないまま生きている.それで現実に着地するには何か言語が必要だと感じていて,きょうもある小説を古本で読み,3時間くらいで読み終えた後,一気に現実の文脈を得て,今の私の立ち位置などに気付かされ,つまり人間性を回復した.私を彫り起こすには,具体的で人間的な,文章が必要なのだと実感した.
 世界の感覚は言葉で彫られていく.世界が石なら,言葉は鑿だ.どうやって自分が今ここに存在しているか理解するには,世界を彫り起こす言葉が必要なのだ.どんな言葉で彫り起こすかは自由だが,少なくとも,自分が理解して読める文章でないと意味がないし,憧れた文章であったら逆に空想が強まり現実から離陸してしまう.それはそれで効能のある文章と言えるが,空想的な私には現実的な救いが必要なのだ.
 音楽も同様で.やはり相変わらずゴールドベルク変奏曲を聴いているが,聞くほどに世界の認識の粒度が上がってきているのを感じる.細部まで見て,細部を考え,細部も作り込む.そういう職人技能が今高まっている気がする.そういうわけで,空想で終わらせず,現実にアウトプットすることを念頭に,文章にも音楽にも触れているが,ピアノの鍵に触れる指は言葉に値し,その練習も世界を彫り起こす作業になる.
 今を生きる現実感を持たせられる文学や音楽を作りたい.空想に耽ることは簡単だ.読んで見聞きして何も作らなければ良いのだ.しかし私が目指す位置はそうでない.読んだり聴いたりすると世界の解像度が上がり,より世界が豊かに明瞭に立体的に見えてくる,そういった作品を作りたい.自然や人間や神さまを主題に,くっきりした塑像を作りたい.そういう願いがあるからこそ,その原料である現実感をまず獲得したい.

カテゴリー: Others タグ: デザイン, 声楽, 本
← Beauty & Arts
Thinking Engine →

Search

Tags

20th century Angular AP ASD Git Google HTML5 iOS IoT JS LW MCSA MS MVC NFT Office PCインストラクター PHP Processing Python SQL Town UNIQLO UX Web Windows WP YouTube アルゴリズム グラフ理論 ゲノム栄養学 サーバ管理 デザイン デバイス ミニマリズム モバイル 信仰 声楽 情報建築 技能士 投資 政治 文学 日曜数学 本

Archive

Copyright © 2025 temp.

Omega WordPress Theme by ThemeHall