必要でもない情報が入ってくるメディアやアプリを一掃した.テレビはもう8年以上見ていない.新聞もそれ以上の間,契約していない.ニュースアプリは削除したし,ネットニュースもほぼあてにしていない.Twitterでたまにニュースを見ることはあるが,Facebookはアカウントが壊れたのを機に退会した.従って,今の情報環境は,本とYouTubeが8割,その他の媒体には頼っていない.部録もめっきり見なくなった.
通俗的な情報源から離れたことで,ニュースが必要なくなった.報道の9割はどうでもいいことか役立たないことだったと判明した.車やお酒や宝くじなど,広告の影響で欲しいと思わされる迷惑から遠ざかり生活が楽になった.また,好きな本,特に古典文庫を研究する時間に充てられるので,人生で達したかった目標が出てきて明確になってきた.今はまだ輪郭を描ける程度だが,これから色彩や描写が加わっていくだろう.
いつも情報を得なければという固定観念を払うことに重要な意義を置く.今追求したいことに時間を費やすことで成長する.数日経てば通り過ぎて忘れてしまうと思う向きもあるが,今までの実践経験上,単純に忘れ去ることはない.神経の興奮はちゃんと体内で発酵に使われ,脳内の滋養に変換され,自分の立つ位置が固くしっかりしたものになる.自分が誰でどこにいて,どこに向かおうとしているか認識できるようになる.
自分が何が好きで,何をやってきてこれから何をやりたいのか,ニュースや情報は一切教えてくれない.失敗しないために情報収集するのではない.むしろ自分の関心のアンテナを張っていないと,情報収集の段階で時間もお金も無駄にする.本当に自分に必要な情報は,自分に空白を作った時に初めて流れ込む.研究したいことがあるならそこには空白がある.空白を常に作り続ける生き方が,現代を生きる方法の定石である.
