隣駅は全国でも有名な繁華街で,その一角に通院先がある.いつも通院が楽しみで,6週に1度のたまに行くその時間が待ち遠しい.障がいを認められて初めて通った作業所も,駅前から歩いて行ける場所にある.当時は月収8万円で夫婦別財布.よくぞ暮らしていたものだと思う.今ではその数倍の収入が苦労もなく入ってくるので,世の中努力ではない.あるいは苦労した時期があるから今を楽に感じるのか.
その駅前の繁華街では,セレクトショップや高級アパレルの店舗もあるが,今はもうGUとUNIQLOでしか買わない.帽子やメガネを調達したい気持ちはあるが,今年でなくて構わない.その他,家系や豚骨の店もあり,通院の後に立ち寄ってしまう.薬が減ってから我慢できるようになった,副作用で食欲が増進するからだ.どうしてもという日を除いては,通院の際は何も買わない.でも,通院が楽しみなのだ.
この診療所に初めてかかったのは2014年の3月だったと思う.結婚してこの街に住み始めてからすぐだ.当時は病が重くじきに入院することになるのだが,それ以来快方へ向かい,今では主治医から寛解を告げられた.この5月と6月に減薬を達成してから,副作用に不自由を感じることが減っていき,これが本当の脳なのかと自由さと不自由さを併せて感じている.今までの状態がいかに良かろうと,そこから脱したかった.
今年はさらに減薬を推進する方向で治療したいと思う.なので無理しないこと,穏やかに暮らすこと,疲れたら休むこと,そういうことを据え置く.この調子で行けばまだ薬を減らしてもいいと思う.慣れていた服薬状態から変わり,少しびっくりするかもしれないけど,それこそが本当の自分だと受け止めたい.普通の人と比べない.障がい者なのだから障がい者らしく生きていいのだ.それでいいのである.
