あと30年間働けるが,この30年を途方もないように感じる.そこで,何かその期間を導く簡単な目標を持とうと思う.人生はゲームだからそれほど真面目な目標を立てなくて良いと考える.気楽に触れられるものにしたい.そこで,30年間で財産を築くことを思いついた.30年間もあれば,人の羨むような,家族に信頼されるような,そんな規模の財産を築けると思うのだ.その額は,今後30年間で5,000万円である.
私の老後に必要な金額は2,000万円である.これは100歳まで存えたと仮定して計算した額だ.そのくらいあれば充分今の暮らしが維持できる.歳が一回りや二回り離れた友人の意見では,10年後,20年後,老後で生活の実態は変わらないという.社会が変わらないし,環境も変わらない.変わるのは成長する自分であり,そうであるべきだと.従って,今の暮らしが死ぬまで続く.その中で成長する.と,そういう捉え方だ.
つまり今の暮らしをあと30年続けること,その中に希望がある.すると,お金は確実に増える.事故や大病や失業に遭っても,2度や3度で行き詰まることは必ずない.今の資産でほぼ大丈夫だろうということ.ひとまず安心する.そして,今後今以上に資産を築く原動力は「そんなにいらない」という実感だ.すなわち,今のこの豊かな暮らしに今以上のお金は必要ない.だから貯める,いや,自ずから貯まる,というわけだ.
今後30年間の労働人生で,資産をコツコツと積み立てる.それは楽しみになる.労働に意味を与え,常なる目標になり,生活の選択肢が増え続ける.これから引き続き着実に続けることで,選択肢がどんどん増えていく.今の選択に満足しているが,万一の際に選択肢をより多く持てれば,人生はますます霧が晴れ自由に感じられる.私は大きめの資産を作ることを目標に据えた.それが人生の選択を不動にするからだ.
