あるYouTube動画を見て,記憶について考えた.私は子どもだったとき,記憶力が良かった.英単語や星座や世界の地名は難なく,漢字に至っては漢検1級に独学で史上最年少で合格し,新聞やテレビにも出た.そのくらい記憶することが得意だった.大学受験の時も,多分にこの記憶力のおかげで国立大学に合格でき,通信制課程創設以来初めての快挙だった.なので,私の人生の航行の半分はこの記憶力のおかげだ.
しかし,18歳の時に患った脳の病のおかげで,それまでのようには記憶できなくなった.27歳の時に障がい認定された時は,何も覚えていないほどだ.記憶の方法を自分で工夫して編み出さなければ,何も覚えられない.当時はそう考えて,工夫を課してますます難しくしていた.しかし,今になって薬の量が減ってきて,思考に活力の兆しが戻ってきている.この18年間の通院のハンデが,ハングリーさに変わって沸々している.
今からでも遅くない,やろうと思ったことはやる.覚えたいことは覚えられるから覚える.書きたいことも,考え出したいことも,今までの訓練と試行錯誤のおかげで,昔より難なく生み出せる.今になって自分の力とその蓄積を思う.だいぶ苦労したおかげで,かなりの力がついている.だから,これからどんな問題にもYouTubeや本,そして実践によって,必ず状況を変えられる自信を,今,強く抱いている.
まず何に挑戦したいか,どんな話を覚えたいか,そこから照準を探ってみて,そのいくつもある候補の中からまず1つずつ攻略し,それを続けていく.結局,学習の要諦とはそのくらいのことであり,創造力の発揮の仕方も学習の基礎固めの上に築かれる.やりたいことが私ははっきりしている.それを達成するための,暗中模索でない,先を見通した努力をこれから積んでいく.もう悩むことも無くなるだろう.
