毎月手元に残るお金が増えると安心する.資産を増やすことが労働の目的であるかのよう.自分の時間を捧げて働いた代価である給与.それを全部使うことは愚かだし,欲しい物と交換することも良くない.生活するために必要な分だけ払い,他に残る分を増やすために使うことしか,妥当な使い方がわからない.お金がどういう存在で,それをどう使うか,良く知って考えておかねば,労働や給与に満足できなくなりそうで.
お金の問題には悩まされた.私以外にもそういう人は多いと思う.お金の悩みから解放される時は永久にやってこないと捉える人も多そうだ.お金のことを考える時間は侘しく惨めだ.お金と仕事をつなげて考えてしまうと苦しく辛くなる.だから,お金を労働と切り離し,お金それ自体にしかない価値を見極めておくことが重要だと最近は考えている.つまり,お金の多寡ではなく,お金の使用可能性をきちんと理解するだけ.
労働にはそれ自体に意義がある.それは神の御心の実践だ.与えられる課題を果たし,誰かの役に立つことだ.だから,労働に対する報酬は後からついてくるのであり,それを得ることが目的ではない.労働の目的は稼ぐことではなく労働それ自体にある.また,お金には物を得る価値があるが,物とは減るものだ.お金で手に入る物はいずれ無くなる.だから,物を買うことをお金の機能だと思ってはならない.
お金をある程度持てば,労働の時間を節約でき,自由な時間を多く持てる.買うことから遠ざかればそれだけ時間が増える.また,ある程度のお金は余計な不安をなくす.お金が足りるくらいあると安心する.つまり,お金とは満足できるくらいまで形成し,その後はほったらかしても増えるようにしておき,実際にほったらかすものだ.そうすれば執着なくお金をとっておける.お金とはある程度持てれば満足するものだと思う.
