世の中で活躍する人を才能があるという.仕事ができる人は稼ぐ才能がある.世の中が収入で測られるならそうだろう.でも,お金のために人生があるのだろうか.そうでもない.そればかりか,稼ぐ才能のある人でも,幸せかと問えば必ずしも幸福を掴んでいない.それはそうだ,人生はお金だけで測れるほど簡単ではないから.才能とはどれほど世の中に役立つかだから,労働の義務を人より効果的に果たしているだけだ.
才能は生活ができるくらい程々に発揮すれば良いくらいのものだ.人より好きで簡単にこなせる賜物を食べられるくらい稼ぐために使えていれば,充分才能があるし,才能の賜物を果たしている.才能を酷使すればお金は稼げるだろう.でも,私はそこまで労働の義務の質で競争したくない.程々に果たしていればそれで生きていていいのだから.稼ぐ才能を磨いたとて,それで今よりも幸福になるわけでもないだろうし.
程々に働いたら,別のことに才能を使いたい.私は今,教会やボランティアや合唱団でも活動している.労働の義務を果たしつつ,幸せに生きるために才能を使っている.もし労働だけに才能を使う人生だったら,とうの昔に不幸に陥っているだろう.自分を活かす機会を複数持つことが,副業や複業よりも大事だと思う.もしこれらの活動する時間を充てれば,お金を稼ぐことはできる.でもそこまでしてお金を欲しない.
才能は程々に発揮すれば,それで充分に労働の義務を果たせるから,賜物を活かしていることになる.だから誰にも文句は言われない.労働の他に活動したいことに余暇を使うことを制限する制度は,この国にはない.私は才能をもっと稼ぐことに使わないで,もっと幸せになれることに使う.稼ぐことすなわちもっと重い仕事を果たすことが,幸福につながっているとは私には思えない.だから私は幸せでいられる.
